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■このごろ都にはやるもの−66 「原油価格急騰! オイルマネーの使われ方」 最首公司 (2008.7)


 「宇宙ロケット的上昇」と産油国自身が驚く原油価格急騰で未曽有の増収に湧く石油輸出国。とくに人口の少ないサウジアラビアやカタールなどGCC(湾岸協力会議)諸国では、想像もつかない「お金の使われ方」が“開発”される一方で、有識者の間には危機感がうかがえる。


サウジの高級スポーツカー3割が女性に

 サウジでは高級スポーツカーの3割が女性に買われているそうだ。金満国だから女性が車を何台持とうと「ご勝手に」と言いたいとこだが、この国ではいまだ女性の運転禁止、と聞くと???首を傾げたくなる。
 地元ディーラーによると、多くが1台3000万円以上の高級車だという。日中、町中では運転できないので、夕刻、夫や兄弟の運転で人目のつかない土漠コースへ行き、そこで思い切り疾走、爆走するそうだ。女性が財布を握るお国柄、女性免許解禁となれば「大型女性市場」が生まれるかもしれない。


観光開発とホテル建設ラッシュ

 バハレーンの「ガルフ航空」はエアバスA330型を20機、A320型15機の購入を決定、予算50億ドルを用意した。同時に15億ドルで観光客受け入れ用のホテル7棟が建設される。いずれも5スター級で、一部は長期滞在者用に最新の医療やリハビリ施設を設ける。
 GCCは禁酒地帯だが、島国バハレーンのみ例外で週末には近隣産油国で働く欧米人らが息抜きにやってくる。開放的なバハレーンはサウジ人家族にとっても「天国」で、07年にサウジ人が落としたお金は15億円。
 バハレーンはコーズウェイ(中央部が架橋の海中道路)でサウジと結ばれているが、今度はカタールとの間に延長20キロメートルのコーズウェイを建設する。建設費は33億ドルで仏企業が請け負った。
 サウジ観光当局は間もなく始まる夏季休暇(公務員で90日)を国内で過すようキャンペーンを始めた。実質人口450万のサウジ人が夏季休暇で海外に落とすお金はなんと700億リヤル(約2兆円=07年)。これらサウジ人家族を国内に引き留めようと、新たに17のリゾートホテルが建設される。
 ホテル建設となればUAE(アラブ首長国連邦)が一枚上手で、現在建設中のものを含めて66ホテル、30億ドルが投入される。隣国カタールも負けてはいない。一部エジプトに建設する分を含まると実に45億ドルがホテル建設に向けられる。


産油国も省エネと原子力

 サウジは日本の省エネ政策を導入しようと、担当官庁の次官らが来日して、1週間にわたりレクチャーを受け、省エネ現場を訪ねている。湾岸産油国の省エネ動機は二つある。一つは産油国といえどもCO2削減に努めなければならないこと。発電・造水の熱源を石油系から原子力に代えようと、サウジ、UAE、バハレーンなどは原発先進国と技術協力協定を結んで原発建設を進めようとしている。
 もう一つは、省エネで節約できた石油やガスを輸出に回して外貨を稼ぐことだ。サウジの場合、日量200万バレルを国内で消費するが、仮に1割の省エネで20万バレルの原油が輸出できれば、1日に2600万ドル(1バレル130ドルとして約27億円余)の収入が確保できる。


世界の半分の富が人口0.6%のGCC諸国に集中

 世界人口63億人の政府が保有する「国富ファンド」(政府系運用基金)2兆5000億ドルに対して、人口3800万のGCC加盟国の国富ファンドは1兆6000億ドルと、世界の5割強だ。0.6%の人々に世界の富の半分以上が集中している。これは異常ではないか。
 サウジとクウェートでこの春、相次いで「イスラム経済国際会議」が開かれた。国際金融不安を招いたサブプライム・ローンに代わる「無利子金融」や原油価格の暴騰暴落を生む「空売り空買い」を禁ずるイスラム的経済システムを見直そうという動きだ。会議をリードしたサウジ中央銀行顧問チャプラ博士は「不安と混乱の世界経済にとって、イスラム経済は救世主になり得る」と呼び掛けた。有識者は原油価格の異常な動きに「なにか大きな手が動いている」と、危機感を募らせている。 電気新聞08-6-18掲載

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